Home sweet home

おうちがいちばん

初めての暗道、初めての東北 - 尾瀬・燧ヶ岳(3)

登山開始 朝5時前に目が覚めたとき、身体中が心地の良い疲れに包まれていた。 枕元にはお盆、その上に紙の包みがふたつとポットがあった。友人に聞くと、昨夜宿の人が運んできた今日の朝食ということだった。 ポットからお茶を1杯くんで飲み、布団を整えて小…

行きにくいからこそ価値がある - 尾瀬・燧ヶ岳(2)

帰ってから今日調べていたら、尾瀬ヶ原がダムに沈む治水計画があったそうだ。 その水利権を持っていたのは、のちに東電となる会社で、そういえば東電小屋という小屋があったのを思い出す。群馬県内の木道にも、東京電力のマークが入っていた。 ダムの底に沈…

なんでこんなに遠いのか - 尾瀬・燧ヶ岳(1)

尾瀬に行こうと決めたのは今年5月頃のことだったと思う。登山友達が燧ヶ岳を提案したとき、そういえば小学生の頃に祖父に連れられて、尾瀬に行ったことを思い出していた。 「夏が来れば思い出す はるかな尾瀬 遠い空」 もうかれこれ17年前のことで、それから…

大島旅行記-8

大島一周道路 裏砂漠を出て、もう行きたいところはない。あとは今日15時に出る船の出港まで、気の赴くままにぶらつくしかない。 せっかく自由に移動できるバイクを手に入れたのだから、このまま大島を一周してしまおう。 ここから波浮港まで南下して、昨日バ…

大島旅行記-7

いざなみ バイクを飛ばしてお店に到着した。 のぼりに寿司と書いてあるが、入り口の窓ガラスにはPanasonicと書かれている、そう、どうみても店の風体は電気屋だ。本当にこんなところで、寿司が食べられるのだろうか。 中に入ってみると、厨房が区切られてい…

大島旅行記-6

レンタル 宿から30分弱歩いて、バス停へと到着した。バスの出発は7:40ごろ、港から出る朝一番のバスの、次の便になる。もう1人、バス停で待っていたご婦人と一緒に乗り込んだバスは、高速バスの車両ではなく、一般的な都市バスの車両だった。 元町港に戻って…

大島旅行記-5

元町港ターミナル そういえば、まだ昼食をとっていない。温泉を出てあらためて食事処に腰を落ち着ける、というのもなんだか気が引けたので、元町港のターミナルの中へ、売店を求めて入っていった。 ターミナルの中からパンの匂いがする。見たところ、1階に店…

大島旅行記-4

たとえ2泊3日の旅といえども、こんなスローペースで綴っていたら、いつまで経っても完結しないような気がしてきた。しかも気の赴くままに、思い出したように書いては投稿しているので、そもそも完結させられるのかどうかも怪しい。だからと言って、急かされ…

大島旅行記-3

1日目の朝食 大島に上陸して、延々と雨風に打たれながら歩くこと2時間。ようやく元町港へと到着した。 結局岡田港では朝食にありつけなかった私は、元町で定食屋を見つけた。この店を、以前私は見たことがある。思わず消してしまったロケ番組の、冒頭の方で…

大島旅行記-2

元町港まで 岡田港から出発するバスを眺めている。バスはいきなり急坂に入っていって、木の影に隠れて見えなくなった。陸の方はすぐに小高い丘への登り坂になっているので、歩いて行くのは随分とくたびれそうだ。携帯で調べると、元町までは6.5km、1時間半と…

大島旅行記-1

出発 3月のある金曜日の夜、私は竹芝にいた。 新橋なのか、有楽町なのか、銀座なのか、その境目のあたりの居酒屋で会社の飲み会があった。その中では私が一番の新入りだったが、流行病の頃から飲み会は開かれていなかったため、1つ2つ上の先輩たちも含めて、…